管理人の石原です。

この前の話はオイルは黒くなっても即交換しなくて良い。
と言う話でした。では判別はどうやって付けるのか?
と言うメールを何通か頂きました。
実際は個々の使用状況などに大きく左右される為
的確な目安などは言えませんが
時間と距離で判別を付けてください。

距離と時間の二つをお答えしようと思いましたが
滅茶苦茶長くなり、距離の点は次回とさせて頂きます。
まず、オイルというのは短期間で長距離走った場合より
あまり使用せずに長期間放置する方が品質を保つのは難しい物です。
油ですので空気中で酸化されて徐々に劣化は促進され
外気温の差等で結露が生じた場合は水も混入します。
水が入ったオイルは極端に性能が低下して
爆発的な勢いで劣化が促進されます。
スラッジやカーボンも有害ですが
即故障に直結する可能性を秘めるのは水が一番でしょう。

多少の水なら油中の成分で分散されるので問題無いですが
当然限界があり、限界を超えると分散されずに
次第にエンジン下部に堆積していきます。
コレを更に放置すると腐ってヘドロ化して周りのオイルを
乳化させます。そうなると錆に因る各部の腐食・潤滑性能の低下に因る
油膜切れを起こして焼き付き等を誘発する原因になります。

厄介な事にヘドロですので粘度が高く
普通にオイルを抜いた位では殆ど流出しません。

日常的に使用していれば油温の上昇で蒸発し排出されていくのですが
少し走ってエンジンが冷え切るまで停車、と言う使い方を多用すれば
温度差に因り結露が発生して水分の混入を招きます。

オマケにゲージを抜いてオイルを観ても
普段は沈殿しているので普通のオイルしか付着してきません。
まして、ゲージの細い棒にヘドロが付着するようでは
乳化が末期的に進んでおりエンジンが深刻なダメージを被ったと
考えなければなりません。

ユーザーレベルで水分の混入を知るにはオイルを排出するしか
有りません。水は油より重いので底に溜まる為、
上から吸い出すのは非効率です。
分散出来ない程、水が入っていればオイルは乳白色を呈します。
少しでも乳白色のオイルが出てきたら、エンジン内の洗浄を推奨します。

どの位で劣化するのか?と言う件ですがこれは、オイルの性能・
使用環境等によって変化しますので明言は出来ませんが
結露は冬にしか生じない為
一冬越えるとそろそろ交換と言うのが妥当かと思います。