今回はフラッシングを取り上げさせて頂きます。
長くなったので2部構成でお届けします。

弊社の商品(フラッシングコート)
を使用して頂いた方からメールを頂くのですが
整備士に「フラッシングは悪影響を及ぼす」
と言われた方が非常に多く居られます。

それが真実ならばそれを推奨する製品を扱う
私の処へ届くメールも
罵声を交えた感動的な内容になるのですが
なかなかそういうメールを目にする事が無く
私の顧客でもフラッシングを実施して不具合が出た。
と言うお叱りや御指摘を未だ戴いた事がありません。

では、何故、フラッシングが不具合を及ぼす。
と言う意見が出るのか?と言う事について考察しましょう。

「フラッシングは良くない」と言う根拠はだいたい下の通りです。

1 フラッシング剤にはパッキンを冒す物がある
2 機械を用いて行う高圧フラッシングもパッキンに負担を掛ける
3 フラッシング後にオイル漏れを起こした車があった
4 添加剤自体が眉唾物だからフラッシング剤も眉唾である

1〜4まで全て事実であり現在でも十分通用します。

フラッシング云々より問題なのが4番の眉唾という物です。
皆様も今まで散々煮え湯を飲まされた経験をお持ちだと思いますが
この4番の問題は添加剤市場を観る車ユーザーの観念として
未だに拭えぬばかりか既に定説化しているでしょう。

眉唾物とは『信用できない物。真偽の疑わしい物』です。
このメルマガは眉唾物の効果を発揮させるにはどうするのか?
と言う趣旨では無く発揮もクソも無いのが眉唾物ですから
眉唾物を選んだ時点で既に終わりでどうする事も出来ません。

上記の1〜4が全て事実で有ると今述べたばかりですが
それではフラッシングする意義が全くありませんね。
エンジン内を清浄し、機構内をクリーンにして
出力を向上させる事が目的なのに、
パッキンが冒され、隙間が出来て圧縮が不完全になれば
出力向上もヘチマも無く、確実に以前より調子が悪くなり
最悪の場合、まともに走る事も出来ない。
と言う話になってしまいます。

フラッシング剤に限らずパッキンを冒す製品を使えば
オイル漏れするのは当然で
オイル漏れやその他の不具合が発生=フラッシングが原因
と言う事ではありません。

問題発生=使った製品及び使用法・施術法が間違い
と言う事です。

フラッシング剤も成分の構成により
パッキンやその他諸々の箇所に対して作用が変わってくるのですが
どんな構成の製品なのか?と言う詳細が明記してある物は
非常に少ないのが現状です。
この辺の理由は弊社サイトのオイル添加剤四方山話を参照して下さい

その為、一体どれが大丈夫でどれが危ないのか?と言う
判断がパッケージ等からでは判別し難いですし
仮に成分が公表されていても、知らない名前ばかりで良く解らん。
と言うのであれば何の意味も有りません。

この辺は勉強して頂くか、メーカーが大丈夫だ。
と公言している製品を使うしか有りません。

しかし、いちいち勉強するなんて面倒くさい。とか
聞いた事もないメーカーの太鼓判なんて信用出来るか?
と言う考えが有ると思います。

この二つが根拠のない吹聴を広める原因の一つで
誰も吹聴など信じたくないのは山々ですが
吹聴と気付く為には相応の知識が必要です。
それを知らないから、吹聴に騙されてしまいます。

皆さんも見聞きされた事があるかと思いますが
灯油系は洗浄効果が高く即効性だから気を付けろ。とか
溶剤を含む物はパッキンを冒す等と
色々言われていますが、その成分の短所をカバーする
処方が組まれている場合と何の対処もしていない
ただ、洗浄にのみ特化した物がありますので
一概に○系が云々と結論付ける事は早計です。

即効性だから気を付けろと言う記述を見た時は
一体何に気を付けるのか?と思いましたが
すぐ下に、即効性が高いという事はパッキンや樹脂部分に
攻撃性を示す場合が多い。と有りました。

一概に○○が高いから要注意と言う短絡的な
考えはいい加減改めて頂けないかな?
40年前の技術を今に継承している訳じゃないんだし
日々技術は進化しているのに何で旧態依然とした考えなんだ?
と思いましたが、
この指摘が一概に間違いとは言えないので、ややこしいです。

今でも何の対処も施していない製品が売られていますが
その手の製品は単一成分で構成されている場合が殆どです。

実際、単一成分だけで構成した場合
何と言っても製造コスト・開発費用が抑えられます。
これは直接売値に跳ね返ってくる為非常に重要です。
世の中には安さ第一主義と言う方が非常に多く
特にオイル添加剤は高価ならば効くという物でもありませんし
安価なら肩すかしを食らっても笑い飛ばす事が出来ます。

その次に非常に簡単に製造出来ます。
これも大きな魅力で、別に技術力も開発力も必要無く
資料を読んで効果が判明している物を
容器に入れるだけで製品化出来ます。

しかも、単一成分でも、作用効果は確かに有る為
誰に文句を言われる筋合いもありません。

しかし、単一成分では必然的に
性能的な短所という物が出てきます

この短所の1つがパッキンや樹脂部分を冒す現象です。

このような欠点をカバーする為には新成分の開発か
複合成分による構成を組むしか有りませんが
新成分なんて簡単には見つかりません。

新しい成分を探すのに一生を費やす気概で取り組むのも結構ですが
取り敢えず企業として金を稼がないと開発費も出なくなります。
そこで、欠点を補う為に価格上昇を招くが
複合成分の構成の製品を作るか
欠点を補わずに単一成分のみの構成で製品化するのか
と言う選択になります。

どちらが是か非かと言う理論ではありません。
選ぶのはユーザーですから自分の嗜好にあった方を選べばいいのです。

だから、単一成分のみの製品を買って、効果について云々言うのは
本来ならば筋違いです。

単一成分だから非があるのは当たり前です。
それが嫌なら複合構成の製品を買えば良いのですが
第一、 何が入っているのか明記されていない場合
単一成分で構成されているのか否かも判断出来ません。

更に、性能に無関係な物が入っていても意味が有りませんし
効果があると科学的に立証されている成分を
手当たり次第に入れれば良いと言う物でもありません。

数多の成分を的確に選別し
性能と価格を両立し顧客を満足させる。

この辺が技術力の差であり、
他社と差別化を図れる箇所でもあります。

この続きは次回御説明させて頂きます。