前回では省燃費グッズを車輌に搭載しても
運転する人間が生物である以上、緻密な車輌の制御が不可能な為
効果が大きく変化すると書きました。

少なくとも完全自動制御(コンピュータ制御の燃焼炉等)で無ければ
出費に見合う効果が得られる方が希だという事です。

それよりも、アイドリングストップ等の省燃費走行を心がける事により
省燃費グッズと同等の効果を得られる事が解っています。
アイドリングストップは勿論、前方の信号が赤になった場合
事前からアクセルをオフにすると言う運転です。
しかし、走行中にエンジンを切るのはブレーキやパワステ等の
アシスト機能が無くなり大変危険で特にブレーキは驚く程、効きが悪くなります。

エンジンを切って惰性で車を走行させて急ブレーキを掛ける必要が有った時には
もう手遅れで「あぁ、知らず知らずのうちに足腰が相当弱ってたんだなぁ」等と
感傷に浸る余裕が有るか否か解りませんが、
そんな感傷は別の機会にゆっくり考えて頂けば良いと思います。

似たような状況で高速道路での長い下り坂で
エンジンを切って惰性で降りていくと言う人の話を聞いた事があります。
これも上記のアシスト機能が働かなくなる点で危険極まりない行為ですし
最近の車にはちゃんとエンジンブレーキ作動中に燃料をカットする機能が付いているので
リスクを冒してエンジンを切っても燃費は変わりません。

この機能が付いていない車は燃費が変わりますが
数%の節約の為に高いリスクを背負う程、燃料は高騰していないので
此処は素直にアシスト機能を働かせて安全運転に努めて下さい。
他人に被害を及ぼした場合、燃費云々など比較にならない高額な請求をされるので
それを考えると安全が一番の経費削減になるわけです。

そして、一番重要なのがゆっくりと加速・発進する事でこれが一番重要らしいです。
資料によると発進の時AT車の場合クリープ現象を利用してノロノロと発進させ
徐々に加速させ、急発進、急加速をしなかった場合燃費が10%以上向上するそうです。

何も装着せずに10%燃費向上と言うのは結構な数字だと思いませんか?

蛇足ですが私が通勤に使う125ccの4サイクルスクーターもアイドリングストップを
実施していた処、8000km程でセルモータが故障しバイク屋に修理依頼をした処、
125等の小排気量のバイクはモーター自体が小さく
エンジンをスタートさせる時にかなりの負担がモーターに掛かるので使用回数に比例して
寿命は短くなります。勿論車とは比較出来ない程、短寿命です。と言われました。

更に元々小排気量だから環境云々に影響する程の物でも無いそうです。

じゃあ、車も頻繁なセルモーターの使用は寿命を縮める原因になるのか?と
言うと、大きなエンジンを回す為に相応のバッテリーとモーターが付いている為
約6万回の使用が可能だと検証で出ているそうです。
1年に1万km走行する場合、大体2km走る毎にエンジンをオン・オフして
それを10年間続けると6万回に達するそうですが
普通の走行でそんな辛気くさい事を10年も継続する人は余り居ないでしょうし
6万回を超えても問題ない場合が多いようです。

これに比例してバッテリーも自動車用のバッテリーであればメーカーが定める
寿命である2〜3年は十分持つという事です。
まぁ、3年程でバッテリーがパーになるのは困ると言う意見も良く聞きますが
一昔前と違って車用のバッテリーは安くなり、何時上がるか解らないバッテリーを
使い続けるより数千円で交換出来る消耗品ですから素直に交換する方が
精神的にも良いかと思います。
それに引き替えバイク用は、何でこんな容量の小さいバッテリーに・・と
憤慨する値段が付いていたりするので、注意が必要です。

特に注水不要のシールバッテリー(特に大型のバイク用)になると
何でバイク用だとそんなに高価なんだよ!と怒鳴りたくなるような価格です。

まぁ、車と違って限りあるスペースに搭載する訳ですし
小型化・小容量に反して大きい物では1000ccを超える排気量の
エンジンを回す必要が有る点と、車に比べて流通量が桁違いに少ない
と言う点で高額になるのは致し方ない事かもしれません。

この点を考えるとバイクに限っては頻繁なエンジンのオン・オフは
余り良い事ではないかもしれませんね。
実際、バイクで涙ぐましい事をしても、隣で黒煙をモウモウと出して
アイドリングを続けているトラックを見ると馬鹿らしくなります。

これは地球規模で考えても同じ事で、こんなクソ小さい島国日本で
口喧しく環境云々・排気ガス削減云々と宣った処で
中華人民13億人・インド国民10億人・アメリカ国民約3億人・
その他諸々途上国の皆様が利権を巡って化石燃料を盛大に消費している点を
目の当たりにすると(中・印・米と仕事で訪問したが感動的な消費ぶりでした。)
焼け石に水という言葉がピッタリで、正直な所、一部だけで病的に
環境云々と言っても無駄という事は皆さんも先刻承知でしょう。
今更、環境云々と対策しても既に手遅れだ。と言う学者も居ますし
これが最終的な結論だろうと私は思います。

地球規模で云々と、壮大過ぎてリアリティに欠けるお題目を掲げるよりは、
もっと現実的に締められる財布はしっかり締めて欲しい物に金を廻しましょうよ。
その結果、地球環境改善に貢献しているという姿勢を立てる事も出来ますよ。
と言う話の方が建設的では無いでしょうか?